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2020年3月30日 (月)

4月の気になる新刊(新書・文庫・選書)

4月の気になる新書・文庫・選書の新刊を私の蔵書と関連させて紹介します。

◎中公新書「五・一五事件-海軍青年将校たちの「昭和維新」」小山俊樹
著者の立ち位置はよくわかりませんが、青年将校たちが「昭和維新」に何を夢見たか、というのならやや同情的過ぎるかと。

◎中公新書「新種の発見-見つけ、名づけ、系統づける動物分類学」岡西政典
書棚の本では分類学の「分類の発想―思考のルールをつくる」、新種発見の「世界動物発見史」などが関連します。

◎中公新書「人類と病-国際政治から見る感染症と健康格差」詫摩佳代
やや古いですが全般的には「文明と病気」。
ペスト大流行: ヨーロッパ中世の崩壊」「赤十字とアンリ・デュナン」あたりも。

◎講談社ブルーバックス「見えない絶景 深海底巨大地形」藤岡換太郎
毎月リストには上がっているのになかなか出ませんね。

◎講談社ブルーバックス「大陸と海洋の起源」アルフレッド・ウェゲナー
大陸移動説の元祖です。
蔵書ではそのものずばりはありませんが「ロストワールド・科学の旅」など大陸移動やプレートテクトニクスはあちこちで見かけます。

◎ちくま新書「変貌する古事記・日本書紀: いかに読まれ、語られたのか」及川智早
出版社の解説だけでは記紀間での違いのなのか、それ以後の変貌なのか不明です。
時代によって「古事記と日本書紀」「中世神話」「天皇の祭祀」などを参照できるはずです。

◎ちくま新書「世界哲学史4: 中世II 個人の覚醒」伊藤邦武、山内志朗、中島隆博、納富信留 編集
例によって全体像は「西洋古代・中世哲学史」「世界宗教史」で。
各章の内容では「修道院」「イスラーム思想史
鎌倉新仏教の誕生」も関連します。

◎ちくま新書「中世史講義 【戦乱篇】」高橋典幸 編集
中世は武士たちが戦乱に明け暮れる印象です。
例えば「源平合戦の虚像を剥ぐ」「楠木正成と悪党」「戦国時代」でどうでしょう。

◎白水社文庫クセジュ「新聞・雑誌の歴史」ピエール・アルベール
うちの書棚でかすっているのは、「メディア都市パリ」「コーヒー・ハウス」とあたりでしょうか。

◎岩波文庫「大衆の反逆」オルテガ・イ・ガセット
世界の名著〈68〉マンハイム・オルテガ」に収録されています。
オルテガについては「オルテガ―現代文明論の先駆者」があります。
オルテガそのものより引用する人たちが胡散臭い印象です。

◎岩波現代文庫「ロールズ政治哲学史講義 I」サミュエル・フリーマン 編
◎岩波現代文庫「ロールズ政治哲学史講義 II」サミュエル・フリーマン 編
ロールズについては手元には「20世紀の思想」で触れていますが、あまり興味は引きません。

◎ちくま学芸文庫「中国禅宗史: 「禅の語録」導読」小川 隆
仏教史のなかでも禅宗の流れはほとんど知識がありません。
私の本棚で禅に触れているのは日本仏教史関連以外では「仏教の思想」「ダルマの民俗学」ぐらいです。外してます。

◎ちくま学芸文庫「メソポタミアの神話」矢島文夫
矢島氏の著書では「アラビアン・ナイト99の謎」、
訳書では「世界最古の物語」「ギルガメシュ叙事詩」があります。
ほかには「シュメル」が関連します。

◎講談社学術文庫「ペルシア人の手紙」シャルル=ルイ・ド・モンテスキュー
モンテスキューといえば、教科書的には「法の精神」で三権分立を説いた啓蒙思想家だけど、むしろ彼の名声はこの「ペルシア人の手紙」によるものでしょう。実際面白い。
書棚では「世界の名著 (34)」に「法の精神」とともに納められ、「ユートピア旅行記叢書〈第11巻〉」にも部分訳があります。

◎講談社学術文庫「ルイ・ボナパルトのブリュメール18日」カール・マルクス
マルクスの著作の中ではもっとも面白いとの評判ですが、残念ながら読んだことはありません。

◎講談社学術文庫「国富論(上)」アダム・スミス
世界の名著 37」にあります。
アダム・スミスについてはわが家には岩波中公の新書があるほか、思想史物で数多く触れられています。

◎河出文庫「生物はなぜ誕生したのか: 生命の起源と進化の最新科学」ピーター・ウォード/ジョゼフ・カーシュヴィンク
生命の起源を探る」が近いところでしょう。

◎創元SF文庫「鳥の歌いまは絶え」ケイト・ウィルヘルム
サンリオ文庫から出ていました。環境問題の先駆的SFです。
これは買わなくてはいけません。

◎白水社Uブックス「職業別 パリ風俗」鹿島 茂
多作な著者ですが、うちには「デパートを発明した夫婦」しかありません。
達者な文章と博覧強記で読ませます。これも間違いないでしょう。

◎平凡社ライブラリー「改訂版 アイヌの物語世界」中川 裕
改訂前の「アイヌの物語世界」はあります。門外漢にはそれで充分でしょうね。

◎講談社選書メチエ「「心の哲学」批判序説」佐藤義之
今月は「レヴィナス 「顔」と形而上学のはざまで」が講談社学術文庫で出ていますが、
どちらにしても、私にはチンプンカンプンであることに変わりはありません。

◎筑摩選書 「徳川の幕末: 人材と政局」松浦 玲
函館の碧血碑の近くで生まれたので気分は佐幕派ですが、
幕末物はほとんど処分したので手元にあるのは「黒船異変
長崎聞役日記」ぐらいでしょうか。

◎NHKブックス「哲学とは何か」竹田青嗣
氏の著作では「現代思想の冒険」「ニーチェ入門」「プラトン入門」。
現代思想にはまっていたころのいい道案内となりました。

◎吉川弘文館歴史文化ライブラリー「香道の文化史]本間洋子
うちにある“香”関係は、香料を求める大航海時代ばかり。

◎吉川弘文館歴史文化ライブラリー「首都改造: 東京の再開発と都市政治]源川真希
わが家にあるのは「東京の都市計画」。

今月の目玉は「鳥の歌いまは絶え」ですね。
ほかにも、
新書の「変貌する古事記・日本書紀」「世界哲学史4」
「新聞・雑誌の歴史」
文庫の「職業別 パリ風俗」
選書の「哲学とは何か」あたりも。

ただし、選書がいかにも弱いです。



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