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2019年12月29日 (日)

1月新刊から気になる新書・文庫・選書

1月新刊から気になる新書・文庫・選書をピックアップ。私の蔵書とリンクして紹介します。

◎岩波新書「新実存主義」マルクス・ガブリエル
実存主義は若かりし頃はまったもんです(今でも嫌いじゃありません)。
でも、この著者の哲学復権と噛み合うのでしょうか。

◎岩波新書「日本思想史」末木文美士
日本思想史の通史としては手元に「日本の思想文化」しかありません。
王権と神仏の二極といわれると、「神仏習合」あたりを思いますが、どうでしょうか。

◎岩波新書「江南の発展 南宋まで シリーズ中国の歴史②」丸橋充拓
中国王朝史ではメインではない江南の経済から中国史をとらえ直すこともできるのかもしれません。

◎講談社現代新書「物語 パリの歴史」高遠弘美
タイトルだけ見ると中公新書かと見まごうばかりです。
うちにあるのは「メディア都市パリ」など近代のパリについてのものばかりです。

◎講談社ブルーバックス「見えない絶景 深海底巨大地形」藤岡換太郎
深海についての新たな知見が期待できます。

◎講談社ブルーバックス「時間はどこから来て、なぜ流れるのか? 最新物理学が解く時空・宇宙・意識の「謎」」吉田伸夫
理系の時論でしょうか。うちにあるのは哲学的な「時間」か、
時計の社会史」など文化史的なアプローチだけです。

◎ちくま新書「室町の覇者 足利義満──朝廷と幕府はいかに統一されたか」桃崎有一郎
古典的名著「室町の王権」はあります。

◎ちくま新書「近世史講義: 女性の力を問いなおす」高埜利彦 編集
江戸期の女性論としては「三くだり半と縁切寺」ぐらいです。

◎ちくま新書「世界哲学史1─古代I 知恵から愛知へ」伊藤邦武、山内志朗、中島隆博、納富信留 編集
古代西洋思想の通史としては「西洋古代・中世哲学史」。世界史的な視野では「世界の名著〈第61〉トインビー」。
インドや中国との比較思想では中村元の著書がありましたが処分してしまいました。

◎文春新書「「馬」が動かした日本史」蒲池明弘
日本史と馬というとセンセーショナルな「騎馬民族国家」。
江戸期の交通手段としての馬については「日本史再発見」で触れています。
武士の発生における弓馬の道や牧の存在も関連するのでしょう。

◎白水社文庫クセジュ「ストア派」ジャン=バティスト・グリナ
エピクテートス―ストア哲学入門」がいちばん近いでしょう。

◎岩波文庫「自然宗教をめぐる対話」ヒューム
同じヒュームの「宗教の自然史」とともに法政大学出版局の
自然宗教に関する対話」は持っています。
恩師の著した「理性と信仰」でヒュームに1章が充てられています。
当然「十八世紀の自然思想 (1975年)」や「十八世紀イギリス思想史」も重要です。

◎岩波現代文庫「哲学の起源」柄谷行人
上記の「世界哲学史」に関係します。ギリシアの自然哲学なら「古代ギリシアの思想」も関わるでしょう。

◎ちくま学芸文庫「ヨーロッパとイスラーム世界」R・W・サザン
オリジナルを持っています。
サザンでは他に「歴史叙述のヨーロッパ的伝統」も。
立場は異なりますが「幻想の東洋」もヨーロッパにおける異境観を扱っています。

◎講談社学術文庫「地中海世界 ギリシア・ローマの歴史」弓削 達
ギリシア・ローマ史の通史は中高時代に読んだっきりです。

◎河出文庫「完全な真空」スタニスワフ・レム
レムではほかに「ソラリスの陽のもとに」があります。
架空書評というのなら「惑星P‐13の秘密」もそうでした。

◎河出文庫「古代オリンピック 全裸の祭典」トニー・ペロテット
まとまりはありませんが岩波新書「古代オリンピック」は書棚にあります。

◎河出文庫「失われた地平線」ジェイムズ・ヒルトン
うちには新潮文庫版があります。

◎河出文庫「アダムとイヴの日記」マーク・トウェイン
マーク・トウェインでは代表作以外の「不思議な少年
アーサー王宮廷のヤンキー」「不思議な少年第44号」があります。

◎白水Uブックス「旅に出る時ほほえみを」ナターリヤ・ソコローワ
旧ソ連のSFです。サンリオ文庫から出て長く絶版だったものです。
これは必読でしょう。

◎筑摩選書「三越 誕生!: 帝国のデパートと近代化の夢」和田博文
三越について直接ふれたものはなさそうですが、
デパートを発明した夫婦」「文明開化」「博覧会の政治学」あたりと関わりそうです。

◎筑摩選書「明治史研究の最前線」小林和幸 編集
明治デモクラシー」「日本財閥史」「明治大正の民衆娯楽」など関連しそうな本ははいくつかあります。もちろん上記とも関係するでしょう。

◎中公選書「建国神話の社会史-虚偽と史実の境界」古川隆久
ここでも明治維新による歴史の読み替えが問題となります。
うちのでは「教科書の社会史」「皇紀・万博・オリンピック」あたりでしょうか。

◎角川選書「画家たちのフランス革命 王党派ヴィジェ=ルブランと革命派ダヴィッド」鈴木杜幾子
たとえば「絵で見るフランス革命」はいかがでしょう。

◎角川選書「「江戸大地震之図」を読む」杉森玲子
地震と噴火の日本史」がかかわります。

◎角川選書「皇子たちの悲劇 皇位継承の日本古代史」倉本一宏
歴史として意味があるかはともかく読み物として面白いでしょう。

◎吉川弘文館歴史文化ライブラリー「鎌倉浄土教の先駆者 法然」中井真孝
先月の予定が延びたもの。親鸞や日蓮よりは法然が好きですが、一遍の方が理解可能かな。

◎吉川弘文館歴史文化ライブラリー「大地の古代史: 土地の生命力を信じた人びと」三谷芳幸
タイトルだけ見るとあやしいけれども、著者は古代土地制度が専門。ちゃんと歴史になっているでしょうが。

目玉は
新書はやや手薄で「江南の発展 南宋まで」ぐらいでしょうか。
文庫では「自然宗教をめぐる対話」「完全な真空」「旅に出る時ほほえみを」など入手したいタイトルが並んでいます。
選書の「画家たちのフランス革命」「「江戸大地震之図」を読む」はともに歴史と絵画の関係を扱っています。

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