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2018年12月31日 (月)

11~1月 新刊(新書・文庫・選書)3か月分

私が倒れていた3か月分の気になる新刊です。
私の蔵書とリンクさせて紹介します。

1月
◎岩波新書「情熱でたどるスペイン史」池上俊一
スペイン史では「物語 スペインの歴史」がありますが、
4冊の著書と5冊の訳書を持っている信頼する池上氏の新刊、
ただのスペイン史なわけはないと信じています。

◎岩波新書「ユダヤ人とユダヤ教」市川 裕
いまこのテーマで書いて「ユダヤの民と宗教」みたいになるわけはないと思うのですが…。

◎岩波新書「ユーラシア動物紀行」増田隆一
本棚に並んでいるものでは「動物と地図」「極北シベリア」あたりがかすりそうな気がします。

◎中公新書「古代オリエントの神々-文明の興亡と宗教の起源」小林登志子
著者のものでは「シュメル」があり、宗教の起源に関しては、
ギルガメシュ叙事詩」「古代オリエントの宗教」「世界宗教史〈1〉〈2〉」あたりが重要でしょう。

◎中公新書ラクレ「江戸暮らしの内側-快適で平和に生きる知恵」森田健司
この手の江戸時代万歳ものは眉に唾つけて読みましょう。

◎講談社現代新書「縄文時代の歴史」山田康弘
縄文については手元に入門書はありませんので時々は目を通した方がよさそうです。

◎講談社ブルーバックス「不自然な宇宙 宇宙はひとつだけなのか?」須藤 靖
宇宙については最新の入門書が読みたいものです。

◎ちくま新書「都市空間の明治維新: 江戸から東京への大転換」松山 恵
なんか似たようなタイトルを最近読みましたが、うちのでは
文明開化」「都市空間のなかの文学」あたりでしょうか。

◎ちくま新書「ヨーロッパ近代史」君塚直隆
ルネサンスから第一次世界大戦までのヨーロッパを8名の人物で描いていく。
テーマは宗教と科学。そういわれるとガリレオやダーウィンが思い浮かびますが
著者の専門は政治史。どうなりますやら。

◎ちくま新書「中世史講義: 院政期から戦国時代まで」高橋典幸、五味文彦
概説書でしょう。信頼する五味さんが書いているので挙げておきます。

◎白水社文庫クセジュ「100語ではじめる社会学」セルジュ・ポーガム
社会学入門となるとうちにあるのは「現代社会学の名著」ぐらいです。

◎ちくま学芸文庫「増補 死者の救済史: 供養と憑依の宗教学」池上良正
氏のものでは「津軽のカミサマ」があります。
似たテーマでは「憑霊信仰論」「シャーマニズム」「幻視する近代空間」など

◎ちくま学芸文庫「仮面の道」クロード・レヴィ=ストロース
今さらレヴィ=ストロースという気もしますが、わが家には著書の
悲しき熱帯」「人種と歴史」「アスディワル武勲詩」や
入門書もあります。

◎ちくま学芸文庫「帝国の陰謀」蓮實重彦
同時代を扱ったものとしては「現代史の幕あけ
デパートを発明した夫婦」あたりです。

◎講談社学術文庫「神話学入門」松村一男
いちおう宗教学を学び神話について卒論を書いた身としては、
同タイトルで大林太良による中公新書が懐かしく思い出されます
また、氏の手によるデュメジルの訳書が4冊書棚にあります。

◎筑摩選書「フーコーの言説: <自分自身>であり続けないために」慎改康之
フーコーについてなら「フーコー―知と権力」「フーコー入門」があります。

12月
◎岩波新書「フランス現代史」小田中直樹
ドゴール、ミッテラン、マクロンと個性的な指導者、
そこに五月革命~イエロー・ジャケットという運動もある
戦後フランスをいかに描くか、興味はあります。

◎中公新書「承久の乱-真の「武者の世」を告げる大乱」坂井孝一
鎌倉時代を武者の世と捉えていいのかという気はしますが、
ともあれ承久の乱を正面から論じた中公新書らしい一冊です。

◎中公新書「オスマン帝国-繁栄と衰亡の600年史」小笠原弘幸
講談社の「オスマン帝国」は読みやすく新たな地平を開いてくれました。今度も特別な視点があればいいのですが。

◎講談社現代新書「内戦の日本古代史 邪馬台国から武士の誕生まで」倉本一宏
概説書ですね。面白いとは思いますがたぶん読まないでしょう。

◎講談社現代新書「ジャポニスム 流行としての「日本」」宮崎克己
手元に類書はありません。興味はあります。

◎講談社ブルーバックス「海と陸をつなぐ進化論 気候変動と微生物がもたらした驚きの共進化」須藤 斎
進化論は様々な観点から新たな知見が出てきます。どれも面白いものです。

◎平凡社新書「ガンディー:秘教思想が生んだ聖人」杉本良男
うちの本棚でガンジーが登場するのは「近代アジア精神史の試み」ぐらいです。

◎講談社学術文庫「ナショナリズム」姜 尚中
ナショナリズムについてなら「想像の共同体」を避けて通るわけにはいきません。

◎角川ソフィア文庫「ニュートンに消された男 ロバート・フック」中島秀人
うちには「ニュートン」がありますが、本書はスキャンダラスです。

◎講談社選書メチエ「記憶術全史 ムネモシュネの饗宴」桑木野幸司
著者は「ミクロコスモス 初期近代精神史研究」でルネサンス期庭園を論じていました。
わが家の本棚で記憶術をテーマとするものは「普遍の鍵」「哲学的建築」が挙げられます。
その博物学的百科全書的な広がりは興味が尽きません。

◎講談社選書メチエ「オカルティズム 非理性のヨーロッパ」大野英士
魔術の帝国」「オカルト」「奇想天外・英文学講義

◎角川選書「戦国大名と国衆」平山 優
またしても武田氏が考察の中心。よほど資料が豊富らしい。手元のでは
戦国時代」ぐらいか。

◎角川選書「昆虫考古学」小畑弘己
害虫たちの痕跡から縄文人の食生活から生活全体を復元していく。
考古学の新たな知見にが楽しみです。

◎吉川弘文館歴史文化ライブラリー「平氏が語る源平争乱」永井 晋
うちの本棚には「源平合戦の虚像を剥ぐ」「平家物語―「語り」のテクスト」が
ありますが、本書にそれを上回る刮目すべき新視点があればいいのですが。

11月新刊

◎岩波新書「百姓一揆」若尾政希
かつての岩波新書「一揆」が一揆一般についての古典であるならば、
本書はかつての百姓一揆のイメージが否定されている現在、では
百姓一揆とは何であったのかという基本的な問いに答えるものに
ならなければならないはずです。さて

◎中公新書「宣教のヨーロッパ-大航海時代のイエズス会と托鉢修道会」佐藤彰一
イエズス会については「イグナチオとイエズス会」「イエズス会」が充実しています。
托鉢修道会については「修道院」ぐらいでしょうか。

◎講談社現代新書「機密費外交 なぜ日中戦争は避けられなかったのか」井上寿一
おそらく著者とは立場は違うでしょうが岩波の「日中戦争」はあります。

◎ちくま新書「チベット仏教入門──自分を愛することから始める心の訓練」吉村 均
手元には「チベット密教」がありますが、密教は難しい。

◎ちくま新書「武士の起源を解きあかす―混血する古代、創発される中世 (ちくま新書)」桃崎有一郎
武士の誕生」あたりが同じテーマを扱っているはずです。

◎ちくま学芸文庫「人身御供論」高木敏雄
日本神話学の古典的文献です。わが家のものでは「神話と国家
カミの人類学」あたりでも扱っていますが。

◎講談社学術文庫「世界史の哲学講義(下) ベルリン 1822/23年」G・W・F・ヘーゲル
10月新刊の続きです。

◎講談社学術文庫「興亡の世界史 インカとスペイン 帝国の交錯」網野徹哉
スペインによる南米侵略については「ペルー征服 上
インカ帝国の滅亡」などがあります。

◎平凡社ライブラリー「中世思想原典集成 精選1 ギリシア教父・ビザンティン思想」上智大学中世思想研究所
本書の内容はさほど私の興味は引きませんが、
このシリーズのライブラリー化には期待大です。

◎講談社選書メチエ「〈海賊〉の大英帝国 掠奪と交易の四百年史」薩摩真介
海賊なら「世界史をつくった海賊」でどうでしょう。
タイトルで受けを狙っているのでなければいいのですが。

◎中公叢書「古墳の被葬者を推理する」白石太一郎
近年の古墳研究の進展は驚くべきものがあります。
わが家には「日本文化の歴史」程度ですが。

◎角川選書「信仰と医学 聖地ルルドをめぐる省察」帚木蓬生
地中海のマリア信仰と聖地の関連では「魔女幻想」「巡礼の道
あたりが該当しそうです。


3か月まとめての目玉はというと、
新書は「古代オリエントの神々」「百姓一揆」
「宣教のヨーロッパ」「武士の起源を解きあかす」
文庫は、
「増補 死者の救済史」「中世思想原典集成 精選1 」
選書は、
「記憶術全史」「オカルティズム」「平氏が語る源平争乱」

なかでも「記憶術全史」は以前サイトを見てお気に入りだった桑木野氏初めての一般向け書籍。期待します。

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