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2017年12月31日 (日)

1月の新刊

1月の新刊から気になる新書、文庫、選書をピックアップしてみました。

◎岩波新書「近代日本一五〇年 科学技術総力戦体制の破綻」山本義隆
西欧科学史での成果をものしてきた著者が、日本の政治経済体制批判を著したというところでしょうか。タイトルで結論が出てしまっている気もしますがそれ以上のものがあるでしょうか。

◎岩波新書「マルクス 資本論の哲学」熊野純彦
うちにも「今こそマルクスを読み返す」なんていうのはありますが、本書は革命とは無縁のマルクスのような気がします。

◎岩波新書「イスラーム主義――もう一つの近代を構想する」末近浩太
たぶん手元にある「現代アラブの社会思想」と関連するのでしょう。

◎岩波新書「ガンディー 平和を紡ぐ人」竹中千春
子どものころ伝記を読んだ記憶はありますが、うちの本棚では「近代アジア精神史の試み」が辛うじて絡む程度です。

◎岩波新書「茶と琉球人」武井弘一
琉球王国史の新たな視点を見せてくれればいいのですが。通史としては「琉球王国」があります。

◎講談社現代新書「王政復古 天皇と将軍の明治維新」久住真也
これまたまっとうすぎるタイトル。明治維新の本ならそこそこありますが、読むべき何かがあるのでしょうか。

◎ちくま新書「ひとり空間の都市論」南後由和
都市社会学なのでしょうか。なら「都市の文化」なんてのがあります。「東京の空間人類学」も関係あるのでしょうか。

◎ちくま新書「古代史講義─邪馬台国から平安時代まで」佐藤 信
新書で扱うには随分と幅広い時代設定です。「日本の誕生」みたいなものでしょうか。

◎平凡社新書「吉原の江戸川柳はおもしろい」小栗清吾
江戸出版文化についてなら「江戸の本屋」「江戸文化評判記」ぐらいです。

◎文春新書「オッペケペー節と明治」永嶺重敏
うちの蔵書で扱っていそうなのは「明治大正の民衆娯楽」。

◎岩波文庫「後期資本主義における正統化の問題」ハーバーマス
ハーバーマスの著作では「近代の哲学的ディスクルス」「ポスト形而上学の思想」「未来としての過去」があります。
解説本では「ユルゲン・ハーバマス」ですが、あまり上出来ではありません。

◎ちくま学芸文庫「ニーチェ入門」清水真木
ニーチェは大好きですからけっこう入門しています。「ニーチェ」「ニーチェ」「ニーチェ入門」「これがニーチェだ」。結局最初に読んだ実存主義ニーチェがいちばん好きです。

◎ちくま学芸文庫「歓待について: パリ講義の記録」ジャック・デリダ
デリダはともかく歓待についてなら「歓待のユートピア」という本があります。

◎ちくま学芸文庫「花鳥・山水画を読み解く: 中国絵画の意味」宮崎法子
中国絵画についてふれているのはまったく本筋から外れている「中国の妖怪」か「怪物誌」ぐらいです。

◎ちくま学芸文庫「呪われた部分: 全般経済学試論・蕩尽」ジョルジュ・バタイユ
象徴交換と死」「バタイユ入門」かなあ。故栗本慎一郎の「幻想としての経済」も関係していたような。

◎講談社学術文庫「日本の土偶」江坂輝彌
古代史好きですが、考古学の本はあまりありません。

◎講談社学術文庫「興亡の世界史 大清帝国と中華の混迷」平野 聡
そのものずばり「大清帝国」なんて本があります。

◎講談社学術文庫「天皇の歴史2 聖武天皇と仏都平城京」吉川真司
結局奈良時代のことは「続日本紀」ですね。

◎角川ソフィア文庫「感染症の世界史」石 弘之
古い本ですが「文明と病気」はあります。

◎河出文庫「ザッヘル=マゾッホ紹介: 冷淡なものと残酷なもの」ジル・ドゥルーズ
新書の「ドゥルーズの哲学」がありますが、よくわかりませんでした。

◎講談社選書メチエ「こころは内臓である スキゾフレニアを腑分けする」計見一雄
また新しい概念が生まれているようです。気にはなりますが、私の不得意な分野の気がします。

◎講談社選書メチエ「なぜ世界は存在しないのか」マルクス・ガブリエル
これまた手におえそうもありません。

◎吉川弘文館歴史文化ライブラリー「中世の喫茶文化: 儀礼の茶から「茶の湯」へ」橋本素子
茶については「茶の世界史」があります。

◎吉川弘文館歴史文化ライブラリー「畜生・餓鬼・地獄の中世仏教史: 因果応報と悪道」生駒哲郎
仏教の土俗化というなら「仏教民俗学」がありますし、その表現としては「さんせう太夫考」「鬼の宇宙誌」「日本の幽霊」あたりにも展開しています。中世はまだまだ奥が深そうです。


今月の目玉は、新書の「茶と琉球人」「オッペケペー節と明治」と選書の「畜生・餓鬼・地獄の中世仏教史」
全般に不作です。
でも、1月末にウンベルト・エーコの遺作「女王ロアーナ,神秘の炎(上)(下)」が出ます。これは必ず買わねばなりません。

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