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2017年9月29日 (金)

10月の新刊

10月の新書・文庫・選書の新刊から気になるものをピックアップして、私の蔵書とリンクしてみました。

◎岩波新書「出羽三山――山岳信仰の歴史を歩く」岩鼻通明
学生時代、この辺の講義を取っていたので、「現代宗教」という雑誌の山岳宗教特集号を持っていたりします。
新書では「日本のシャーマニズム」あたりです。

◎岩波新書「アウグスティヌス――「心」の哲学者」出村和彦
アウグスティヌスでは「神の国」。
基本的なところは「西洋古代・中世哲学史」でどうでしょう。

◎講談社現代新書「愛と狂瀾のメリークリスマス なぜ異教徒の祭典が日本化したのか」堀井憲一郎
クリスマスの起源や変遷は「サンタクロースとクリスマス」「サンタクロースの大旅行」あたりに詳しくあります。

◎講談社現代新書「珈琲の世界史」旦部幸博
コーヒーについては「コーヒーが廻り世界史が廻る」、イギリスでの役割は「コーヒー・ハウス」という名著がありますからこれを超えるのは難しい気がします。

◎講談社現代新書「天皇家のお葬式」大角 修
元都知事の「ミカドの肖像」に触れています。

◎講談社ブルーバックス「カラー図解 新しい人体の教科書 下」山科正平
◎講談社ブルーバックス「DNAの98%は謎 生命の鍵を握る「非コードDNA」とは何か」小林武彦
◎講談社ブルーバックス「現代暗号入門 いかにして秘密は守られるのか」神永正博
ブルーバックスは、理科系に疎い私にとっては貴重な宝です。

◎ちくま新書「イスラーム思想を読みとく」松山洋平
たぶん「イスラーム思想史」では哲学すぎて、「現代アラブの社会思想」が近いのかも。

◎ちくま新書「空海に学ぶ仏教入門」吉村 均
空海については「生命の海「空海」―仏教の思想〈9〉」があるだけです。

◎ちくま新書「素晴らしき洞窟探検の世界」吉田勝次
タイトル似ているのは「地底旅行」ぐらい。いや全然違いますね。

◎ちくま新書「ケルト 再生の思想: ハロウィンからの生命循環」鶴岡真弓
鶴岡さんの本では「聖パトリック祭の夜」「ケルトの宗教ドルイディズム」があります。
他のケルト関連は「妖精学入門」「ケルト神話と中世騎士物語」あたりでしょうか。

◎平凡社新書「漢字とカタカナとひらがな: 日本語表記の歴史」今野真二
仮名については「日本論の視座」「文字の文化史」あたりで触れています。

◎河出新書「ロシア革命100年の謎」亀山郁夫、沼野充義
亀山氏のでは「ロシア・アヴァンギャルド」「『カラマーゾフの兄弟』続編を空想する」「ドストエフスキー」、
沼野氏は訳書だけですが「ユートピア旅行記叢書〈第9巻〉」「ライロニア国物語」。
ロシア革命については「ロシア史」と「裏切られた革命」で。

◎白水社文庫クセジュ「科学の本質と多様性」ジル=ガストン・グランジェ
科学論とは何を議論してる学問なのかよくわかりませんが、「哲学の最前線」に近いのでしょうか。

◎岩波文庫「国語学史」時枝誠記
いまさら読まないと思いますが。

◎岩波現代文庫「新版 はじまりのレーニン」中沢新一
うちにあるのは同時代ライブラリー版です。うちに8冊ある中沢氏のものでは数少ない理解可能な本でした。

◎ちくま学芸文庫「原典訳 原始仏典 上」中村 元 編
氏の「スッタニパータ」は私の大好きな1冊です。

◎ちくま学芸文庫「記号論」吉田夏彦
本棚にも「記号論への招待」などというのがありますが、結局お手上げでした。

◎講談社学術文庫「言語起源論」ヨハン・ゴットフリート・ヘルダー
ヘルダーのものでは「世界の名著〈続 7〉ヘルダー・ゲーテ」があります。

◎講談社学術文庫「漬け物大全 世界の発酵食品探訪記」小泉武夫
当然類書は持っていません。「食と文化の謎」ぐらいです。

◎講談社学術文庫「興亡の世界史 近代ヨーロッパの覇権」福井憲彦
著者のものは「時間と習俗の社会史」のほかアナール系の共著で数冊持っています。
テーマ的には「近代世界システム」「歴史の破壊 未来の略奪」あたりでしょうか。

◎講談社学術文庫「c道徳を基礎づける 孟子vs.カント、ルソー、ニーチェ」フランソワ・ジュリアン
中国哲学とフランス哲学を結びつける啓蒙思想家のような発想。あまり食指が動きません。

◎角川ソフィア文庫「花祭」早川孝太郎
民俗学の古典的名著だそうです。うちの蔵書では「仏教民俗学」が関連するのでしょうか。

◎講談社選書メチエ「享徳の乱 中世東国の「三十年戦争」」峰岸純夫
面白そうですが、惹句を読むといささか著者の押しの強さに鼻白んでしまいます。

◎筑摩選書「神と革命: ロシア革命の知られざる真実」下斗米伸夫
ロシア革命と正教異端の関わり。これは読みたい。
イスラムとの関わりは「ラディカル・ヒストリー」に、正教会については「ロシア精神の源」、正教の異端については「『カラマーゾフの兄弟』続編を空想する」あたりで触れています。

◎角川選書「杉山城の時代」西股総生
全く未知の城名ですが、きっと重要なのでしょう。
うちのでは「真説戦国北条五代(歴史群像シリーズ 14)」「国別 戦国大名城郭事典」が関連します。

◎吉川弘文館歴史文化ライブラリー「よみがえる古代の港: 古地形を復元する」石村 智
似たようなテーマでは「古地図からみた古代日本」、東海道の内海世界を描写している「中世の東海道をゆく」。

◎吉川弘文館歴史文化ライブラリー「江戸の出版統制」佐藤至子
江戸の本屋」が関連します。

◎平凡社ブックレット〈書物をひらく〉「聖なる珠の物語: 空海・聖地・如意宝珠」藤巻和宏
上にも空海があります。

◎平凡社ブックレット〈書物をひらく〉「南方熊楠と説話学」杉山和也
熊楠はいくつかありますが、「南方熊楠コレクション〈第2巻〉南方民俗学」「十二支考」あたりでしょうか。>これはどうやら11月刊のようです。

今月は選書をはじめ面白そうなものがけっこう並んでいます。
新書は「出羽三山」「珈琲の世界史」「ロシア革命100年の謎」
文庫は「言語起源論」
選書は「享徳の乱」「神と革命」「よみがえる古代の港」「南方熊楠と説話学」
豊作ですね。なかで目玉は「神と革命」かな、政治史が専門なだけに正教異端への理解がやや心配ではあります。

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2017年9月21日 (木)

図書館で2冊

買い物ついでに図書館に寄って開架棚から2冊。
乱歩と正史 人はなぜ死の夢を見るのか
バルカン―「ヨーロッパの火薬庫」の歴史

前者は、なんと江戸川乱歩も横溝正史も手元にないので、注に上っている文献はありません。小学生のころ図書室から借りて読んでいたりするぐらいで大人になってから読んだ記憶はありません。ただ、乱歩原作の映画は12本、正史原作の映画は15本観ています。というわけで、注にあった文献中手元にあったのは唯一「憑霊信仰論 妖怪研究への試み」だけでした。ちなみに著者は「ミシェル・フ-コ-」も書いているんですね。そっちが専門ですか。
後者は、訳書だけに参考文献も当然日本のものではありません。というわけでこちらは1冊もありませんでした。

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2017年9月14日 (木)

図書館で4冊

夕方、買い物のついでに図書館で予約していたものを受け取りました。
現代思想の名著30
忘れられた黒船 アメリカ北太平洋戦略と日本開国
カラー図解 古生物たちのふしぎな世界 繁栄と絶滅の古生代3億年史
シンデレラの謎 (なぜ時代を超えて世界中に拡がったのか)
思想・歴史・生物・民話とバランスのいい4冊です。

「現代思想の名著30」は、あまりに予想通りの顔ぶれでした。もしかするとアメリカ社会学系も取り上げるのかと思いましたが、それはなしです。ベンヤミン、アドルノはあってもハーバマスはなしです。取り上げられた本のうち「存在と時間」「マルクスのために」「複製技術の時代における芸術作品」「啓蒙の弁証法」「オリエンタリズム」「共同幻想論」「世界の共同主観的存在構造」「マルクスその可能性の中心」「構造と力」は手元にありました。9/30です。もっともこのうち半分は今の私には縁遠いので、そろそろ処分しようかと考えているんですけれど。

その他で参考文献にあったものを順に挙げると、
黒船前後の世界」「黒船異変」「太平洋探検史
手足を持った魚たち
ギリシア奇談集」「ギリシア・ローマ神話辞典」「桃太郎の母」「変身物語」「グリム童話集」「グリム童話」「民間説話」「ねむり姫の謎」「金枝篇」「完訳 ペロー童話集」「歴史」「神話と近親相姦

今回はずいぶん蔵書とオーバーラップしているので楽しみでもあり逆に余り刺激的じゃないかもという不安もあります。

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2017年9月13日 (水)

久々のDVD4本

久しぶりにDVDをレンタルしました。
裏切りの街
牝猫たち
愚行録
ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち

昨年の作品が1本で、あとは2017年公開の作品です。
『裏切りの街』は、出会い系を題材にした不倫物。寺島さんと池松君というピッタリすぎる配役がわかりやすすぎて心配です。>ふたりの関係は予想通りの展開ですが、むしろ同棲相手とか夫とか妹とか彼らを取り巻く人たちも同じようなもんだということが面白いんですね。それがタイトルの意味ですね。ただ、池松君の演技は私の好みではありません。
『牝猫たち』は、復活ロマンポルノの1作。>いいですね。私好みの青春(やや年上の)映画です。
『愚行録』はよくわからないのですが、例の世田谷一家殺人事件をネタにしているようでその扱いが気になります。>全員愚行から逃れられないという意味では上の『裏切りの街』に通じるものがあります。もちろんこれでハッピーエンドというわけではなく、主人公に裁きが下されることを含意したラストなのでしょう。事件を客観的に伝えるような落ち着いたトーンの映像もぴったりでした。もちろん事件がヒントになってはいるのでしょうが現場を描いていないということが、エクスキューズと言えなくもありません。もし関係者が観たら不愉快になること間違いなしですが。
今回観た邦画三本はどれもこれも愚行の連鎖。
『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』は、ティム・バートンです。最近やや彼の毒気が枯れているような気がするのですが、どうでしょう。>予想通り予告編で十分という期待外れ。永遠に同じ時間を生きる子供たちと時間をさかのぼり祖父の謎に迫ろうとする少年。そして彼らを狙う魔物たち。設定はありなのですが、前半の説明が冗長でテンポが出てきません。後半は、お子様向けのような魔物たちとの闘いが延々続いてあっけないハッピーエンド。監督らしい映像はあるもののこれでは納得できません。ナチの反ユダヤ主義との闘いという寓意は必要だったのでしょうか。

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2017年9月 9日 (土)

図書館で1冊

図書館で延滞していた数冊を返したり借り直したりして、ついでに開架から1冊追加で借りました。
大伴家持 - 波乱にみちた万葉歌人の生涯
予想通り参考文献で手元にあったのは「続日本紀」だけでした。

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2017年9月 5日 (火)

中公新書9月新刊

中公新書の9月新刊が発表になりましたので、そのなかから気になるものを3冊。

イスラームの歴史 - 1400年の軌跡」カレン・アームストロング
斎宮―伊勢斎王たちの生きた古代史」榎村寛之
トラクターの世界史 - 人類の歴史を変えた「鉄の馬」たち」藤原辰史

イスラム史については9月の新刊文庫でも触れていますのでそちらを参照してください。
「斎宮」では、「巫女の文化」「アマテラスの誕生」「三輪山伝承」あたりと関連します。
もちろんトラクターについての本なんて見たことありません。でも気になります。


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2017年9月 3日 (日)

追悼 中村雄二郎

哲学者の中村雄二郎氏が亡くなりました。
ポストモダンブームに先行する世代ですが、劇場とかトポスとか気の利いた言葉遣いで哲学を語って70~90年代に人気を集めました。

うちの書棚にあるのは岩波新書ばかりです。
Nakamura_yuujirou_works

哲学の現在
術語集
問題群
術語集Ⅱ
知の旅への誘い」(山口昌男との共著)
ものを考えるヒントは与えてくれる気はしましたが、目が覚めるような快感はありませんでした。
たぶん私の頭が近代=啓蒙主義から抜けきれないからなのでしょう。


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2017年9月 2日 (土)

図書館で2冊

図書館で予約していた2冊を受け取りました。
万葉集から古代を読みとく
核の誘惑: 戦前日本の科学文化と「原子力ユートピア」の出現

前者の参考文献は一冊も手元にありませんでしたが、
後者の参考文献は注も含めると、書棚には「解放された世界」「大東亜科学綺譚」「「こっくりさん」と「千里眼」 」「百年前の二十世紀」「明治「空想小説」コレクション」「博覧会の政治学」「SF文学」「ユートピアの幻想」「イデオロギーとユートピア」があります。


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