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2016年12月31日 (土)

今年の10冊

2016年の私の10冊を選んでみました。

◎「集合住宅: 二〇世紀のユートピア
今年いちばんの刺激的な内容でした。実現されたユートピアとしての集合住宅の存続可能性を含めた意欲作です。

◎「都市と都市
SF&ミステリーが都市論に重なります。

◎「ヒト―異端のサルの1億年
人類の進化についてはけっこう読んでいますが、これは久しぶりに興奮しました。石器を持った類人猿は弱々しい霊長類ではなく最強の肉食獣であったという指摘に合点が行きました。

◎「分裂から天下統一へ〈シリーズ日本中世史 4〉
シリーズ前半2作は凡庸でしたが、後半2作は著者の思いがほとばしっていました。秀吉とヌルハチを並べて新たな歴史が見えてくるとは。

◎「自由民権運動――〈デモクラシー〉の夢と挫折
板垣退助は戊辰戦争の軍事ヒーローゆえに維新で報われない人々による自由民権のリーダーとなったという論点は、私には斬新でした。

◎「大東亜共栄圏 帝国日本の南方体験
一歩間違えば修正史観となりうるような際どさがありながら、それでも歴史を現在からではなくその時点に立ち返って捉え直すことの重みはあります。

◎「頼朝と街道: 鎌倉政権の東国支配
京と平泉を結ぶ東山道に対して鎌倉がどういう立場にあったか、東海道を基幹と信じ切っている今の私たちに問いかけます。

◎「玄奘三蔵、シルクロードを行く
玄奘と著者の旅が重なり合った見事な紀行文。これは掘り出し物でした。

◎「怪物的思考 近代思想の転覆者ディドロ
啓蒙のヒーローは啓蒙主義にあらず。という言説は意外と陳腐ですが、ディドロの魅力がそれを補って余りあります。

◎「プラハの墓地
訃報と時を経ず届いた新刊。これまでとは趣の異なるダークな筆致。これもまた都市の暗闇を描いたものといえるでしょう

本の形態別では
新書5(岩波3、中公1、ちくま1) 
文庫1(ハヤカワ1)
選書3(講談社メチエ2、歴史文化ライブラリー1)
単行本1

入手経路では
書店(新刊)1
BOOKOFF(古書)2
図書館7

ジャンルでは
日本史4
東洋史1
社会学1
思想史1
生物学1
外国文学2

この他にもSFの2冊
無伴奏ソナタ
南十字星共和国」や
年末に読んだ
松陰の本棚: 幕末志士たちの読書ネットワーク
贖罪のヨーロッパ - 中世修道院の祈りと書物
ニッポン エロ・グロ・ナンセンス 昭和モダン歌謡の光と影
も気になりました。

おまけです。
ここ2~3年、巻末に挙げられている参考文献のなかに私の蔵書がどれくらいあるかをチェックしていたので、それをまとめてみました。
6回登場したのが「リヴァイアサン」「想像の共同体
5回が「日本書紀
4回が「市民政府論」「啓蒙の弁証法
啓蒙の弁証法
歴史」「世界宗教史」「すばらしい新世界
すばらしい新世界
続日本紀」「生類をめぐる政治
ここまでで10冊です。
3回登場したのは
国家」「方法序説
国富論」「ドイツ・イデオロギー
プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神
近代世界システム」「地中海」「文明の生態史観
博覧会の政治学」「儒教とは何か
古事記と日本書紀」「源平合戦の虚像を剥ぐ
の12冊。
私が持っていて私が読んだ書籍で参考文献に挙げられているというのですから私好みになるのは当たり前ですが、それでも複数回登場するというのはさすがに古典的名著がほとんどです。

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