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2015年10月31日 (土)

11月新刊

11月の新刊から気になる新書・文庫・選書をピックアップしました。

◎岩波新書「〈文化〉を捉え直す―カルチュラル・セキュリティの発想」渡辺 靖
よく分かりませんが、覗いてみて損はないかもしれません。

◎岩波ジュニア新書「森と山と川でたどるドイツ史」池上俊一
池上氏の想像力の歴史とでもいうべき視点はいつも読ませてくれます。
著書では「動物裁判魔女と聖女」「狼男伝説」「シエナ-夢見るゴシック都市
訳書では「中世の夢」「魔女狩り」「吸血鬼伝説」「皇帝の閑暇」「東方の驚異
が書棚にあります。
関連しそうな類書では「ドイツ史10講」「魔女とカルトのドイツ史」あたりでしょうか。ちょっと違うかな?

◎岩波ジュニア新書「インカの世界を知る」木村秀雄・高野 潤
インカとか新世界も私の興味のある分野です。
手元にある「インカ帝国史」「インカ帝国地誌」「インカ帝国の虚像と実像」でどうでしょう。

◎講談社現代新書「ハイデガー哲学入門─『存在と時間』を読む」仲正昌樹
存在と時間」を斜め読み、現代思想の入門書みたいので分かった気になっても、それが何事か重要なことなのかピンと来ないし、木田さんの「ハイデガーの思想」や竹田さんの「ハイデガ-入門」でもよく分かりません。今度は分かるのでしょうか。

◎講談社現代新書「天下統一 秀吉から家康へ」黒嶋 敏
秀吉の天下統一といっても、北条氏を滅ぼしたら終りという単純なものではなかったという話のようです。我が家の書棚では「南蛮太閤記」とか「武家と天皇」あたりと絡むんでしょうか。

◎講談社現代新書「ヒトの本性 なぜ殺し、なぜ助け合うのか」川合伸幸
著者は認知科学が専門。HPによると、ヒトや動物はどのように環境の情報を取り込み、知識を獲得し、適切な行動を遂行するのかということ、だそうです。
関係するのは「知性はどこに生まれるか」ぐらいしか持っていません。

◎講談社現代新書「「トウ小平」エズラ・F・ヴォーゲル
ヴォーゲルに橋爪大三郎が聞くという体裁の対談本なのでしょうか。

◎平凡社新書「真田四代と信繁」丸島和洋
来年の大河への便乗本ですね。

◎白水社文庫クセジュ「美学への手引き」カロル・タロン=ユゴン
何がしか触れている本はありますが、美学プロパーにはとんと縁はありません。

◎岩波現代文庫「差異の政治学 新版」上野千鶴子
◎岩波現代文庫「発情装置 新版」上野千鶴子
上野氏の著作では「資本制と家事労働」「スカートの下の劇場」共著の「ドイツの見えない壁」「日本王権論」があります。

◎岩波現代文庫「権力論」杉田 敦
フーコーみたいな話なのでしょうか。
なら「フーコー―知と権力」でどうでしょうか。

◎ちくま学芸文庫「パリ論/ボードレール論集成」ヴァルター・ベンヤミン
岩波文庫「ボードレール 他五篇」はあります。

◎ちくま学芸文庫「シュメール神話集成」杉 勇、尾崎 亨訳
私の書棚には、メソポタミア神話では「ギルガメシュ叙事詩」、考古学では「シュメル」があります。これは神話好きには是非欲しい1冊です。

◎ちくま学芸文庫「生活世界の構造」トーマス・ルックマン、アルフレッド・シュッツ
現象主義的社会学?ま、そう言われています。
私も大学時代に宗教現象学をかじったので、まんざら縁がないわけでもありません。うちにあるものでは「現象学」に若干触れられていますが、あとは「文化人類学15の理論」あたりでしょうか。宗教学でも関連する人ですが、そのものズバリはありません。

◎ちくま学芸文庫「思考と論理」大森荘蔵
大森さんのはたぶん歯がたたないでしょう。

◎講談社学術文庫「再発見 日本の哲学 吉本隆明――詩人の叡智」菅野覚明
共同幻想論」は読みました。再発見って、一度も隠れることなく出続けている気がしますが。

◎講談社学術文庫「火山列島の思想」益田勝実
呪術的想像力の古代的社会機構による変容。察するに古代の素朴さが国家体制が確立ことで失われたって言いたいのでしょう。
日本語に探る古代信仰」とか「日本の神々」とかそんな雰囲気はあります。

◎講談社学術文庫「ユダとは誰か 原始キリスト教と『ユダの福音書』の中のユダ」荒井 献
荒井氏の著作では「イエスとその時代」「トマスによる福音書」があります。
氏編の「新約聖書外典」にもユダは登場します。

◎講談社学術文庫「カール・クラウス 闇にひとつ炬火あり」池内 紀
ベンヤミンなど多くの信奉者を得た作家兼ジャーナリストの伝記。
面白いかも。
池内氏の著書では「悪魔の話」「世紀末と楽園幻想」「幻獣の話」「架空旅行記」「ぼくのドイツ文学講義」があります。


◎講談社選書メチエ「世界史の図式」岩崎育夫
“なぜ、中東、ヨーロッパ、北アメリカの3つの地域世界は「支配する側」になり、他の4つの地域は「支配される側」であり続けたのか”。アジアが支配される側であり続けたってどういうこと?ま、それは読めば分かるのでしょう。
関連しそうなのはトインビーの「歴史の研究」や梅棹忠夫の「文明の生態史観」。うーんでっかい話ばかりです。

◎講談社選書メチエ「帝国議会 〈戦前民主主義〉の五七年」村瀬信一
うちの本では「明治デモクラシー 」がいちばん近いか。

◎筑摩選書「フロイト入門」中山 元
フーコー入門」を書いて「永遠平和のために」を訳した人のフロイト入門。
心理学でも精神分析でもいいんだけど、たとえばエディプスコンプレックスのようなフロイトの用語が、科学的な真理を目指しているものなのか、フロイトの思想なのかそこのところが私にはいまいちピンと来ていないんですよ。

◎平凡社選書「偽書『本佐録』の生成: 江戸の政道論書」山本眞功
いちおう江戸の農民を扱っているのは「貧農史観を見直す」しかありません。あまり関連ないでしょう。日本の名著の「新井白石」もたぶん違うでしょう。

◎吉川弘文館歴史文化ライブラリー「殺生と往生のあいだ: 中世仏教と民衆生活」苅米一志
鎌倉新仏教の誕生」がいちばん近いかもしれません。

◎吉川弘文館歴史文化ライブラリー「戦国大名の兵粮事情」久保健一郎
兵糧がなければ戦えないわけで、戦国時代を近代の総力戦から考えてはダメでしょうね。

今月の目玉は「シュメール神話集成」。これは買います。
新書では岩波ジュニア新書の2冊は気になるのですが、はたして内容の濃さはどの程度なのか。
文庫の「ユダとは誰か」「カール・クラウス」も気になります。

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