7月の新刊
7月の新書・文庫・選書から気になる新刊をピックアップ。
◎講談社現代新書「昭和陸軍全史 1 満州事変」川田 稔
なんかきな臭くなって来た昨今の日本では気になることではあるが、多分読まないでしょう。
◎ちくま新書「入門 老荘思想」湯浅邦弘
うちにある老荘思想というと「中国の隠遁思想」「淮南子の思想
」かな。
あとは「荘子の哲学」「荘子
」ぐらい。
◎ちくま新書「空海の思想」竹内信夫
空海の思想に興味があるとはいえないんですが、本棚には「仏教の思想 9 生命の海<空海>」なんていうのがあります。
◎ちくま新書「第一次世界大戦」第一次世界大戦
大戦から100年というので、便乗本といえるのでしょうか。
便乗するほどのブームでもないですか?
◎平凡社新書「北斎漫画」清水 勲
美術的な人間じゃないので、北斎について触れているものといっても「江戸文化評判記」「江戸の無意識
」程度しかありません。
◎白水社文庫クセジュ「ポール・リクール」ジャン・グロンダン
名前の割りにいまいち知られてない(私が知らないだけですが)リクールの簡便なモノグラフとして有用かも。
◎岩波文庫「江戸東京実見画録」長谷川渓石/画
急速に移り変わる幕末維新の江戸の様子を描きだす風俗誌。眺めるだけで面白そう。
◎岩波文庫「贈与論 他二篇」マルセル・モース
モースといえば贈与論。贈与論といえばモース。
何種類か訳が出てますが岩波でも。
◎岩波現代文庫「デカルトの旅/デカルトの夢――『方法序説』を読む」田中仁彦
田中仁彦の著作では
「ラ・ロシュフーコーと箴言」
「黒マリアの謎」
「ケルト神話と中世騎士物語」
と3冊持ってますが、専門が良くわかりません。
それでデカルトかあ。
◎講談社学術文庫「生物学の歴史」アイザック・アシモフ
SFの巨匠アシモフによる生物学史。1964年の原著ですから最新ではありませんが、アシモフですから分かりやすいはずです。
私の書棚で生物学史というと「ナチュラリストの系譜」ぐらいで、あとは博物学か進化論関連でボチボチです。
◎講談社学術文庫「お金の改革論」ジョン・メイナード・ケインズ
経済学ならケインズ抜きに考えられないので、「経済学の考え方」「思想としての近代経済学
」あたりにも当然ケインズは登場します。
◎講談社学術文庫「神曲 煉獄篇」ダンテ・アリギエリ
先月の続き。
◎講談社学術文庫「「国史」の誕生 ミカドの国の歴史学」関 幸彦
著者は、うちにある「蘇る中世の英雄たち」「武士の誕生
」のよぅに東国武士が専門。
◎ちくま学芸文庫「自然とギリシャ人・科学と人間性」E・シュレーディンガー
著者は"シュレディンガーの猫"のシュレディンガーなんですね。
我が家の本棚では「古代ギリシアの思想」に本書に出てくるギリシアの科学者が登場しています。
◎ちくま学芸文庫「増補 靖国史観: 日本思想を読みなおす」小島 毅
多分、上にある「「国史」の誕生」と無関係ではないはずです。
うちの本で靖国といえば「国家神道」が関係あるけどアプローチは全然別物。
◎ちくま学芸文庫「十八史略」曾 先之
本場中国では廃れてしまった本書は日本でのみ人気があるらしい。
◎ちくま学芸文庫「オーギュスト・コント」清水幾太郎
なぜか右翼になっちまった清水先生の専門は社会学です。
◎角川文庫ソフェア「高杉晋作 情熱と挑戦の生涯」一坂太郎
多くの逸材が維新半ばで死ぬわけですが高杉もまたそのひとり。
奈良本辰也「高杉晋作」はあります。
◎角川文庫ソフェア「呪いと日本人」小松和彦
小松氏の著作は共著も含めると10冊ほど持っていますが、
「日本の呪い」が近そうです。
◎KAWADE夢文庫「水軍の活躍がわかる本: 村上水軍から九鬼水軍、武田水軍、倭寇…まで」鷹橋 忍
うちの蔵書で水軍が出てくるのは「戦国時代海から見た戦国日本
」あたり。
◎講談社メチエ「源実朝 「東国の王権」を夢見た将軍」坂井孝一
鎌倉将軍家について書かれているのは「源氏と日本国王」「武士の誕生」「武家の棟梁の条件
」「征夷大将軍
」あたり。
◎河出ブックス「ドゥルーズと狂気」小泉義之
小泉さんではうちに「ドゥルーズの哲学」があります。
◎吉川弘文館歴史文化ライブラリー「検証 長篠合戦」平山 優
かの有名な長篠の戦いですが、武田に騎馬軍団はいないとか鉄砲二段撃ちはなかったとか、いろいろあるようですが。
うちのあるのは
「戦略戦術兵器事典 2 日本戦国編」
「検証戦国城砦攻防戦」みたいな歴史マニア的な本だけです。
今月は、低調です。
新書「北斎漫画」
文庫「贈与論」
選書「源実朝」
あたりは、面白そうですが、これゾ!という気はしません。
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