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2013年3月 9日 (土)

3月の気になる新書・文庫・選書

3月の新刊から気になる新書・文庫・選書をピックアップ。
ついでにうちの蔵書とリンクしてみた。

新書
◎岩波ジュニア新書「力学の発見――ガリレオ・ケプラー・ニュートン」高野義郎
ジュニア新書だから多分オーソドックスな力学入門でしょう。
うちには「ガリレオ」「ニュートン」と、それぞれのバイオグラフィがあり、ケプラーについてもルネサンス思想史や天文学史のなかで触れられている。

◎中公新書「平和主義とは何か - 政治哲学で考える戦争と平和」松元雅和
エラスムス「平和の訴え」やカント「永遠平和のために」のような古典から、「非武装国民抵抗の思想」「軍縮の政治学」といった岩波新書、
また平和主義の実践「赤十字とアンリ・デュナン」といったように
私の書棚にも平和主義的な本は少なくない。

◎中公新書「物語 シンガポールの歴史 エリート開発主義国家の200年」岩崎育夫
中公新書の「物語 ~の歴史」シリーズ」は全部で14冊持っている。
なかにははずれもあるけれど、おおむね面白い。
シンガポールに関しては「東南アジアの歴史」ぐらいか。

◎中公新書「古事記の宇宙(コスモス)―神と自然」千田 稔
古事記関係の本はたくさん持っているけれど本書のテーマに近いのは「日本語に探る古代信仰」か。

◎中公新書「黄禍論と日本人 - 欧米は何を嘲笑し、恐れたのか」飯倉 章
うちにあるので黄禍論が絡んでくるのは「日英同盟」くらい。

◎中公新書「アメリカ黒人の歴史 - 奴隷貿易からオバマ大統領まで」上杉 忍
物語アメリカの歴史」「「民族」で読むアメリカ」あたり。

◎講談社現代新書「藤原道長の日常生活」倉本一宏
道長については「平安王朝」、日常生活なら「平安朝の母と子」。

◎筑摩新書「理想だらけの戦時下日本」井上寿一
どうやらテーマは国民精神総動員運動で、それなら「国防婦人会」「皇紀・万博・オリンピック」にある。ほかに「戦時期日本の精神史」「決戦下のユートピア」あたりも関係しそう。

◎筑摩新書「はじめての植物学: 植物たちの生き残り戦略」大場秀章
植物学に関するものでうちにあるのは「リンネとその使徒たち」「博物学の欲望」とリンネ&博物学ばかり。

◎平凡社新書「犬の伊勢参り」仁科邦男
これはなかなか面白そうなテーマ。
伊勢参りだけなら「お伊勢まいり」「「おかげまいり」と「ええじゃないか」」。

◎平凡社新書「カタルーニャを知る事典」田澤 耕
いちばん近いのは「物語 カタルーニャの歴史」でしょう。
あとは「カタロニア讃歌」とか「カタロニアへの眼」、「バルセロナ、秘数3」とか。

◎平凡社新書「バッハの秘密」淡野弓子
クラシック関係では「知ってるようで知らない 音楽おもしろ雑学事典」しか持っていない。

◎文庫クセジュ「ラカン
ラカン」ポール=ローラン・アスン
フロイトからラカンへの移行を考察・分析というのなら、
精神病理からみる現代思想」「フロイト以後」「言葉・狂気・エロス」あたりでしょうか。

◎文春新書「伊勢神宮と天皇の謎」武澤秀一
式年遷宮にちなんで伊勢神宮が流行っている。
神風と悪党の世紀」には中世の伊勢神宮が触れられている。


文庫
◎岩波文庫「上宮聖徳法王帝説
1941年版の改版。

◎岩波現代文庫「脱常識の社会学 ――社会の読み方入門」ランドル・コリンズ
書棚の似ているタイトルは「脱学校の社会」ぐらい。多分関係ない。

◎岩波現代文庫「不動明王」渡辺照宏
不動信仰についてなら「仏教民俗学」「江戸のはやり神」。

◎講談社学術文庫「カント「視霊者の夢」」カント
カント入門」でもあまり触れらていない初期の作品。

◎講談社学術文庫「カレーライスの誕生」小菅桂子
食道楽」に明治の洋食レシピが多数出ている。

◎講談社学術文庫「江戸と江戸城」内藤 昌
江戸城については「日本史小百科 城郭」にあり、
江戸については「東京の空間人類学」「江戸の無意識」かな。

◎ちくま文庫「サムライとヤクザ: 「男」の来た道」氏家幹人
氏家氏の著作でうちにあるのは「江戸藩邸物語」「殿様と鼠小僧」「江戸の少年」「武士道とエロス」の5冊。
"男"の世界だねえ。

◎ちくま学芸文庫「増補 中世日本の内と外」村井章介
当然うちにある村井氏の著作「中世倭人伝」「海から見た戦国日本」に関連している。

◎ちくま学芸文庫「政治思想論集」カール・シュミット
「ナチスドイツ大百科政治編1・2」「ドイツロマン主義とナチズム」とか当然ながらナチズム関連で出てくる。

◎中公文庫「美貌の文化史 - 神と偶像」矢田部英正
日本のシャーマニズム」なのか「少女民俗学
少女民俗学」なのか、どのレベルの話なのかよくわからない。

◎平凡社ライブラリー「ドストエフスキーの創作の問題」ミハイル・バフチン
バフチンについては「バフチンを読む」。
ドストエフスキーについては江川卓の「ドストエフスキー」でどうだ。

◎角川ソフィア文庫「神が愛した天才科学者たち」山田大隆
異貌の科学者」あたりがいちばん近いのかも。


選書
◎講談社メチエ「穢れと神国の中世」片岡耕平
穢れについては「神の民俗誌」にあり、そこに「神道の成立」と「鎌倉新仏教の誕生」が絡んできそう。

◎講談社メチエ「卒業式の歴史学」有本真紀
けっこう固めの内容みたいだから「教科書の社会史」「日本教育文化史」が関連するはず。

◎中公選書「スペイン王権史」川成洋/坂東省次/桑原真夫
王権史というのがどういう意味なのか分からないけれど、
物語 スペインの歴史」「物語 スペインの歴史 人物篇」「ハプスブルク家」あたりとクロスするはず。

◎角川選書「「暁」の謎を解く 平安人の時間表現」小林賢章
平安時代の日常という点では上記の「藤原道長の日常生活」と通じているのでしょうか。

◎角川選書「ミッキーの書式 戦後まんがの戦時下起源」大塚英志
まあ何とでもいえそうなテーマではあるけれどちょっと読んでみたい。
関連しそうなのは「ドナルド・ダックの世界像」かな。

◎新潮選書「カネと文学: 日本近代文学の経済史」山本芳明
類書は当然持っていない。せいぜい「都市空間のなかの文学」ぐらい。

今月の目玉は
新書では「犬の伊勢参り」
文庫では「不動明王」
選書では「穢れと神国の中世」「卒業式の歴史学」
ほかにも面白そうな本がけっこうあって今月は豊作。

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