« 移動教室 | トップページ | 『コクリコ坂から』『ドラゴン・タトゥーの女』 »

2012年6月20日 (水)

6月の新刊新書・文庫・選書

6月新刊

新書
◎岩波新書「マルティン・ルター――ことばに生きた改革者」徳善義和
ルターについて書かれたものでは「ルターとドイツ精神史」、
その社会史的側面は「宗教改革の真実」。

◎岩波ジュニア新書「恐竜時代I――起源から巨大化へ」小林快次
恐竜についてはどんどん新しいことが分かってきているので
最新のしかも分かりやすい本があるとありがたい。
うちには「恐竜ルネサンス」「別冊宝島EX 最新・恐竜進化論」がある。
これもすでに古いのかも。

◎岩波ジュニア新書「グローバリゼーションの中の江戸」田中優子
江戸の想像力」の田中さん。
江戸文化は鎖国でも孤立していたわけじゃないというテーマでしょう。
大江戸異人往来」なんかも関連するかな。

◎岩波ジュニア新書「日本人は植物をどう利用してきたか」中西弘樹
なんかジュニア新書のほうが本家の岩波新書より私好みのタイトルが多い。
竹の民俗誌」とか「童話と樹木の世界」あたりが近そうで、
プラントハンター」あたりもどうか。

◎中公新書「飛鳥の木簡―古代史の新たな解明」市 大樹
日本の木簡研究は世界的にすごいらしい。
当然「木簡が語る日本の古代」から随分たっているから“新たな解明”があるんでしょう。

◎中公新書「治安維持法 - なぜ政党政治は「悪法」を生んだか」中澤俊輔
治安維持法について書かれたものは通史でしか読んでないけれど、
本書の視点はどのへんかな?
もしかして「悪法」じゃなかったとでもいうのでしょうか。

◎中公新書「ブルーノ・タウト - 日本美を再発見した建築家」田中辰明
タウトといえば桂離宮評価で有名ですが、本書は本業の建築家としての彼の足跡を記したものです。

◎中公新書「カラー版 地図と愉しむ東京歴史散歩 都心の謎篇」竹内正浩
ブラタモリ的な意味で面白いに決まっている。

◎中公新書「イギリス帝国の歴史」秋田 茂
テーマとすれば近いのは「イギリスとアジア」「東インド会社」あたりでしょうか。

◎講談社現代新書「古代オリエントの宗教」青木 健
タイトルに古代オリエントとありますが、本書で扱うのはキリスト教以後の
ゾロアスター教、マニ教、イスラム教イスマーイール派。ちょっと誤解しそう。
うちの本棚では、「ローマ帝国の神々」「宗祖ゾロアスター」「ゾロアスターの神秘思想
「世界宗教史〈3〉〈4〉」「イスラム教入門」あたり。

◎ちくま新書「科学哲学講義」森田邦久
科学哲学はあまりピンとこないのですが。
本棚のにある「フランス現代哲学の最前線」「哲学の最前線」あたりでも触れています。

◎集英社新書「ロスト・モダン・トウキョウ<ヴィジュアル版>)」生田 誠
きっと面白いでしょう。

◎集英社新書「オリンピックと商業主義」小川 勝
オリンピックといっても「古代オリンピック」じゃ関係ないし、近代オリンピックでは「ゲッベルス」や「皇紀・万博・オリンピック」とファシズム=国威発揚ものだけ。

◎集英社新書「イギリスの不思議と謎」金谷展雄
これもオリンピック便乗のイギリスウンチク本でしょうか。

◎洋泉社歴史新書y「新版 歴史の中で語られてこなかったこと」網野善彦、宮田 登 著
◎洋泉社歴史新書y「新版 日本中世に何が起きたか」網野善彦
網野さんの著作は共著も含めて手元に10冊あります。
最近になって批判されることも多いようですが、彼抜きに中世史の面白さを語ることは出来ません。


文庫
◎岩波現代文庫「ルソー」福田歓一
ルソーの著書でうちにあるのは「社会契約論」「人間不平等起原論」「エミール〈上〉〈中〉〈下〉」。
うちにあるルソー論は「ルソー―市民と個人」だけ。これは精神分析的でちょっと変わってる。

◎岩波現代文庫「古代ローマとの対話――「歴史感」のすすめ」本村凌二
同じ著者でうちにあるのは「馬の世界史」だけど、専門はもちろんローマ史。

◎中公文庫「日本の近代1 - 開国・維新 1853~1871」松本健一
近代アジア精神史の試み」の著者ですから普通の政治史ではないと思うのですが。

◎講談社学術文庫「象形文字入門」加藤一朗
中公新書がオリジナル。
うちには同じシリーズ(?)の「マヤ文字を解く」なんて本はあるけれど、
象形文字といえば「文字の文化史」ぐらいかな。

◎講談社学術文庫「政治の教室」橋爪大三郎
橋爪氏の著作では「はじめての構造主義」(これはいい本!)を持っているが、
こっちは読まないかも。

◎講談社学術文庫「フィレンツェ」若桑みどり
若桑さんのは「NHK人間大学 絵画を読む」しか持っていない。
フィレンツェ関連書というと「イタリア・ルネサンス」「中世イタリア商人の世界」「イタリア・ルネサンスの文化」あたりかな。

◎講談社学術文庫「建武政権――後醍醐天皇の時代」森 茂暁
同じ著者の「皇子たちの南北朝」をはじめ、
神風と悪党の世紀」「異形の王権」あたりが後醍醐・南北朝関連。

◎講談社学術文庫「暗号 情報セキュリティの技術と歴史」辻井重男
よく分からないが気になる本。

◎ちくま学芸文庫「江戸の城づくり: 都市インフラはこうして築かれた」北原糸子
日本の城については「城郭 (日本史小百科)」ぐらいかな。

◎ちくま学芸文庫「アヴェスター」伊藤義教
ゾロアスター教の経典です。部分訳のようですが、これは持っておきたい。
上でも触れたゾロアスター教関連以外では「神々の構造―印欧語族三区分イデオロギー」も。

◎ちくま学芸文庫「ニーチェ覚書」ジョルジュ・バタイユ
バタイユについては「バタイユ入門」だけ。ちょっと私の関心とは違うような。

◎角川ソフィア文庫「妖怪文化入門」小松和彦
日本の妖怪については「怨念の日本文化―妖怪篇」「暮しの中の妖怪たち」。
小松氏の著作は7冊共著は3冊。
なかでは「悪霊論」「日本異界絵巻」が近そう。

◎KAWADE夢文庫「最高に面白い時代 ルネサンスが2時間でわかる本」歴史の謎を探る会 編
上の「フィレンツェ」とも重なるがほかに、「ルネサンスの思想家たち」「幻想の天国―ルネサンス文化の本質」「道化の文学―ルネサンスの栄光」あたりも。


選書
◎講談社メチエ「西洋哲学史 3 「ポスト・モダン」のまえに」神崎 繁/熊野純彦/鈴木 泉
デカルトからハイデガーまでをカバー。
このシリーズ中でいちばん読みたい部分。
ただ、私の関心と重なってくれればいいのだけれど。

◎講談社メチエ「「三国志」の政治と思想 史実の英雄たち」渡邉義浩
三国志演義」「諸葛孔明―三国志の英雄たち」など同じようなテーマは多い。

◎筑摩選書「悪の哲学: 中国哲学の想像力」中島隆博
中国思想の全体像についてまとめたものは持っていない。
タイトルからすると孟子と荀子がテーマにのように思えるが、さて。

◎筑摩選書「100のモノが語る世界の歴史2: 帝国の興亡」ニール・マクレガー
4月に出た「1」の続き

◎吉川弘文館歴史文化ライブラリー「武士という身分: 城下町萩の大名家臣団」森下 徹
長州藩については「幕末の長州」というのがあるが…。関係あるのかな?

◎吉川弘文館歴史文化ライブラリー「日清・日露戦争と写真報道: 戦場を駆ける写真師たち」井上祐子
類書はうちにはないけれど、面白いかも。

◎河出ブックス「日本ファシズム論争 ーー大戦前夜の思想家たち」福家崇洋
たとえば「戦時期日本の精神史」あたりが関連しているのでしょう。

今月の目玉は、
新書では「飛鳥の木簡」「古代オリエントの宗教」
文庫では「アヴェスター」「妖怪文化入門」
選書はイマイチかな。

|

« 移動教室 | トップページ | 『コクリコ坂から』『ドラゴン・タトゥーの女』 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/182335/55008364

この記事へのトラックバック一覧です: 6月の新刊新書・文庫・選書:

« 移動教室 | トップページ | 『コクリコ坂から』『ドラゴン・タトゥーの女』 »