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2011年12月20日 (火)

12月新刊

12月の新刊から気になる新書文庫選書を

新書
◎岩波新書「勝海舟と西郷隆盛」松浦 玲
いまさらのタイトル。幕末ものでは欠かせないふたりで手元の本では「勝海舟のすべて」で代表させておきます。

◎講談社現代新書「マンガの遺伝子」斎藤宣彦
これまた何をいまさらという企画。これでびっくりするような切り口で面白かったらすごい。

◎講談社現代新書「ケインズとハイエク―貨幣と市場への問い」松原隆一郎
◎ちくまプリマー新書「20世紀をつくった経済学: シュンペーター、ハイエク、ケインズ」根井雅弘
2冊も経済学、しかもタイトルに同じ名前が並んでいる。まあ当然の名前と言えばそうだけど。
思想としての近代経済学」とか「市場社会の思想史―「自由」をどう解釈するか」あたりが近いんだろうか。

◎中公新書「昭和陸軍の軌跡 - 永田鉄山の構想とその分岐」川田 稔
永田鉄山といえば統制派の親玉で皇道派に暗殺されたというぐらいで、何を構想いていた人かはよく知らない。
類書も持っていないし、気が向いたら図書館で借りよう。

◎中公新書「小村寿太郎 - 近代日本外交の体現者」片山慶隆
これまたポーツマス条約の人という教科書的知識しかない。

◎ちくま新書「ソ連史」松戸清裕
革命や民族問題など個別には読んだことはあるけれど、ソ連の通史は持っていない。

◎ちくま新書「神も仏も大好きな日本人」島田裕巳
タイトルとは違い「神々の明治維新―神仏分離と廃仏毀釈」のような内容らしい。

◎平凡社新書「バフチン カーニヴァル・対話・笑い」桑野 隆
バフチンを読む」みたいなものか。バフチンは気になるんだがちゃんと読んでいない。

◎集英社新書「フェルメール 静けさの謎を解く」藤田令伊
流行りのフェルメール。

◎集英社新書「量子論で宇宙がわかる」マーカス・チャウン
宇宙のからくり」なんていう本は持っている。もちろん量子論も分らないから宇宙も分らないのだけど。

◎新潮新書「江戸歌舞伎役者の“食乱”日記」赤坂治績
三代中村仲蔵の自伝『手前味噌』に記された全国の名物料理の数々。
仲蔵は「歌舞伎の歴史」にも登場している名優。

◎洋泉社歴史新書y「上杉謙信の夢と野望」乃至政彦
目次を見る限りタイトルほどのビックリするようなトンデモではないような。

◎洋泉社歴史新書y「改訂新版 稲作以前」佐々木高明
オリジナルはNHKブックス。著者は「続・照葉樹林文化」でも焼畑農業や根菜農業文化について述べている。

文庫
◎岩波文庫「ニコライの日記(下)」中村健之介 編訳
先月の続き

◎講談社学術文庫「ドイツ貴族の明治宮廷記」モール,O.von.
幕末維新期の外国人の滞在日記はどれも興味深い。
手元にあるのは「日本渡航記」「千島列島黎明記」「イザベラ・バードの日本紀行 (上)」「ワーグマン日本素描集

◎講談社学術文庫「二人であることの病い」ラカン,J.
現代思想の解説には必ず出てくる人なので一応挙げておきます。
ただ私は精神分析というか心理学的なものの見方にあまり興味がない。

◎講談社学術文庫「国家と革命」レーニン
レーニンの思想については本人が読んだら腰を抜かしそうな「はじまりのレーニン」なんてのを持っているだけ。

◎講談社学術文庫「藤原行成「権記」全現代語訳(上)
藤原道長側近の行成の日記。

◎ちくま学芸文庫「旧約聖書の誕生」加藤 隆
聖書の起源 」「ユダヤ教の誕生」あたりが関連している。

◎ちくま学芸文庫「アスディワル武勲詩」クロード・レヴィ=ストロース
家にあるレヴィ=ストロースは、「世界の名著 59 マリノフスキー/レヴィ=ストロース」と「人種と歴史」。
神話関係では「神話ーその意味と機能」「神話の構造―ミトーレヴィストロジック」あたりで彼の神話理論を紹介している。

◎中公文庫「二重言語国家・日本」石川九楊
日本語論は興味深いのだがなぜか期待はずれのことが多い。

◎中公文庫「唐宋の変革と官僚制」礪波 護
中国史は、三国志やモンゴルを除くと、通史的な知識しかないので読めば面白いのだろうが、なかなか手に取らない。

◎河出文庫「ディアローグ---ドゥルーズの思想」ジル・ドゥルーズ、クレール・パルネ
以前ならいざ知らず、たぶん読まないなこれは。

◎平凡社ライブラリー「完全言語の探求」ウンベルト・エーコ
こっちがあのエーコの本業。「普遍の鍵」へと通じる内容。手元にはオリジナルがある。

選書
◎講談社メチア「記憶の歴史学 史料に見る戦国」金子 拓
史料が歴史になり、歴史が物語になる。そのはざまを読み解くというのはなかなかスリリングなものです。

◎講談社メチア「西洋哲学史 2」神崎繁/熊野純彦/鈴木泉
宣伝文句を見ると面白そうではあるが、1があの程度だったことを思えば、2も期待薄か。

◎講談社メチア「魂と体、脳 計算機とドゥルーズで考える心身問題」西川アサキ

◎筑摩選書「農村青年社事件: 昭和アナキストの見た幻」保阪正康

◎NHKブックス「世界史の中のアラビアンナイト」西尾哲夫
岩波新書「アラビアンナイト」の著者です。アラビアン・ナイトについてはほかに前嶋定夫、矢島文夫という御大の入門書をもっています。

◎山川日本史リブレット人「重源と栄西―優れた実践的社会事業家・宗教者」久野修義
重源と栄西については「鎌倉新仏教の誕生」にもある。

◎山川日本史リブレット人「三野村利左衛門と益田孝―三井財閥の礎を築いた人びと」森田貴子
関連するのは「日本財閥史」かな。

◎吉川弘文館歴史文化ライブラリー「〈甲賀忍者〉の実像」藤田和敏
忍者については「考証忍者物語」なんていう本も詳しい。

今月は年末の大盤振る舞いで多く紹介していますが、
目玉というには、新書はいまいち。
「バフチン カーニヴァル・対話・笑い」が面白ければいいけれど。
文庫では「アスディワル武勲詩」、
選書では「記憶の歴史学」「世界史の中のアラビアンナイト」
といったところ。

今年の新刊紹介もこれでお終い。
来年もいい本に出会いたいものです。

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