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2011年9月20日 (火)

9月の新刊新書・文庫・選書

9月の新刊から私が興味を持ったものを、うちの偏った蔵書と関連させながら紹介。

◎中公新書「天文学を作った巨人たち-宇宙像の革新史」桜井邦朋
普通にコペルニクス、ガリレオ、ケプラー…というはなしなのか?それなら「宇宙像の変遷」が近いはず。
◎中公新書「地図と愉しむ東京歴史散歩」竹内正浩
“ブラタモリ”みたいなものか?
◎中公新書「経済学の哲学-19世紀経済思想とラスキン」伊藤邦武
全体の構図は「市場社会の思想史」「思想としての近代経済学」あたりが近く、ラスキンについては「現代ヨーロッパ社会思想史」にある。
◎中公新書「河内源氏-頼朝を生んだ武士本流」元木泰雄
最近では摂津源氏の見直しも進んでいるようだけど、それはともかく武家の棟梁となると「武家の棟梁の条件―中世武士を見なおす」がある。
◎ちくま新書「ミシェル・フーコー: 近代を裏から読む」重田園江
フーコーについての解説書は無駄に多く読んでいる。「ミシェル・フ-コ-」「フーコー入門」「フーコーの系譜学」「フーコー―知と権力」。フーコー自身の持つ魅力なのか、どれも読みやすくかつ面白い。この重田本はそこに屋上屋を重ねるのか、それとも別な魅力を提供してくれるのか。
◎ちくまプリマー新書「フジモリ式建築入門」藤森照信
建築探偵藤森氏の著作は持っていないが、建築史概論的な内容とすれば興味深い。関連するのは「風景の現象学」「東京の空間人類学」あたりか。
◎平凡社新書「シャーロック・ホームズの愉しみ方」植村昌夫
ホームズと銘打った本だけでも「シャーロック・ホームズの履歴書」「シャーロック・ホームズの深層心理」「シャーロック・ホームズの記号論」があり、英文学史のなかでホームズに触れているのは「奇想天外・英文学講義」「植民地幻想―イギリス文学と非ヨーロッパ」あたり。
◎角川ワンテーマ21「人はなぜ「神」を拝むのか?」中村圭志
“神”についての古典的な著作としては、ゼェデルブロームの「神信仰の生成(上・下)」やデュルケムの「宗教生活の原初形態〈上・下〉」があるけど、むしろ「新宗教の神々」の方が著者の関心には近いのではないでしょうか。

◎岩波文庫「ニコライの日記(中)
先月の続き
◎岩波現代文庫「秘境ブータン」中尾佐助
オリジナルは1959年。京都学派のひとり。「モゴール族探検記」「アラビア遊牧民」など探検そのものに意味のある時代だったともいえる。中尾氏の著作では、本棚に「栽培植物と農耕の起源」「照葉樹林文化」「続 照葉樹林文化」「分類の発想―思考のルールをつくる」の4冊がある。
◎岩波現代文庫「黙阿弥の明治維新」渡辺 保
黙阿弥についてうちにあるのは「歌舞伎の歴史」ぐらい。
◎講談社学術文庫「中世武士団」石井 進
石井進の著作は参加している座談会「中世の風景 (上・下)」しか持っていない。本書は平安末期から戦国までをカバーしているが、武士集団については「武士の誕生―坂東の兵どもの夢」ぐらいかな。
◎講談社学術文庫「大清帝国への道
大清帝国への道」石橋崇雄
講談社メチエのオリジナル「大清帝国」は持っている。
◎講談社学術文庫「江戸人の精神絵図」野口武彦
文芸評論や近年の幕末ものでも知られるが、氏の専門は江戸思想。わが家にも「江戸と悪―『八犬伝』と馬琴の世界」「江戸の歴史家」「荻生徂徠―江戸のドン・キホーテ」の3冊がある。
◎ちくま学芸文庫「都市への権利アンリ・ルフェーヴル
シチュアシオニスって何だ?よく分らんけど、都市については「都市の文化―新しい読みと発見の時代」「都市の論理」あたりかな?
◎ちくま学芸文庫「概念と歴史がわかる 西洋哲学小事典」生松敬三、木田 元、伊東俊太郎、岩田靖夫
読む哲学事典としては「現代思想を読む事典」なんていうのもある。
◎平凡社ライブラリー「ある革命家の思い出 上」P.クロポトキン
ロシアのアナキストの自伝。、クロポトキンについては「アナキズム〈1〉思想篇」に紹介されている。
◎河出文庫「失われた地平線」ジェイムズ・ヒルトン
シャグリラをめぐる冒険小説の新訳。うちには新潮文庫版がある。
◎河出文庫「ロビンソン・クルーソー」デフォー
誰もが知ってる漂流小説の新訳。うちには岩波文庫版があるが。
◎文春文庫「他者と死者―ラカンによるレヴィナス」内田 樹
◎文春文庫「レヴィナスと愛の現象学」内田 樹
著者のレヴィナス論をまとめて文庫化。

◎講談社選書メチエ「中華人民共和国誕生の社会史」笹川裕史
中華人民共和国成立については「人物現代史9毛沢東」ぐらいしかない。
◎吉川弘文館歴史文化ライブラリー「植民地建築紀行: 満洲・朝鮮・台湾を歩く」西澤泰彦
“植民地建築の現在を見ながら、日本の東アジア支配に果たした役割を探り、その歴史的意味を考える。”って大東亜共栄圏の再評価なのか?これだけじゃどっちに向かっているのかよくわからんが興味深いテーマではある。
関連ありそうなのは「「大東亜民俗学」の虚実」「近代アジア精神史の試み」かな。
◎吉川弘文館歴史文化ライブラリー「〈新〉弥生時代: 五〇〇年早かった水田稲作」藤尾慎一郎
500年も遡っちゃ弥生時代じゃないよね。縄文時代から水田稲作はあったということ?

今月は多いな。
新書じゃ「天文学を作った巨人たち」「ミシェル・フーコー─近代を裏から読む」。
文庫は「江戸人の精神絵図」。
選書では「植民地建築紀行」が目玉。

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