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2011年7月20日 (水)

7月の気になる新刊新書・文庫

今月出た新書と文庫、選書のなかから私が気になったものをピックアップしてみました。

新書
◎岩波新書「大学とは何か」吉見俊哉
同じ著者のものでは「博覧会の政治学」があり、大学の歴史という観点では「中世の知識人」「英国流立身出世と教育」「世紀末ドイツの若者」「日本教育文化史」あたりが関連しそう。
◎岩波新書「渋沢栄一――社会企業家の先駆者」島田昌和
旧幕臣については「工手学校」に若干の記述がある。
◎中公新書「外邦図―帝国日本のアジア地図」小林 茂
直接関連した本は持っていないけれど、目で見る大日本帝国ってことか。これは面白そう。
◎中公新書「ガウディ伝 - 「時代の意志」を読む」田澤 耕
ガウディについては「物語 スペインの歴史 人物篇」「カタロニアへの眼」に記述がある。
◎平凡社新書「菅江真澄と旅する-東北遊覧紀行」安水稔和
菅江真澄についてはうちにあるのは「漂泊の精神史―柳田国男の発生」ぐらいかな。
◎平凡社新書「一冊でつかむ古代日本」武光 誠
武光さん書きすぎでしょう。これは読まなくてもいいかもね。
◎平凡社新書「魔都上海に生きた女間諜-鄭蘋如の伝説 1914-1940」高橋信也
女性スパイというと川島芳子とか関係あるんだろうか?戦前の上海については「上海1930年
」なんてあるけれど。
◎集英社新書「人と森の物語 ──日本人と都市林」池内 紀
書棚の本では「森林理想郷を求めて」「都市のコスモロジー」あたりと関係するのかな?
◎洋泉社歴史新書y「渡辺京二傑作選① 日本近世の起源」渡辺京二
◎洋泉社歴史新書y「渡辺京二傑作選② 神風連とその時代」渡辺京二
◎洋泉社歴史新書y「渡辺京二傑作選③ なぜいま人類史か」渡辺京二
渡辺京二の旧著の新書化。そんな重要な人なのかよく知らない。
◎文庫クセジュ「ガリレオ─伝説を排した実像」ジョルジュ・ミノワ
ガリレオについては「ガリレオ―庇護者たちの網のなかで」があり、ガリレオの著作では「星界の報告」。カンパネッラの「ガリレオの弁明」なんていうのもある。
ミノワって「未来の歴史」と同じ著者ですよね。

文庫は
◎岩波文庫「ニコライの日記(上)――ロシア人宣教師が生きた明治日本
この巻はロシアがメインらしいが、明治期の函館についての記述もあると思えば気になる1冊です。
◎講談社学術文庫「万博と戦後日本」吉見俊哉
上で紹介した「大学とは何か」の著者。当然「博覧会の政治学」が密接でし、ほかでは「皇紀・万博・オリンピック」も関連する。
◎講談社学術文庫「オイディプスの謎」吉田敦彦
吉田敦彦の著作は74年の「日本神話と印欧神話」以来随分読んだけど、いちばんの功績はデュメジルを紹介したことなのかもしれない。
◎講談社学術文庫「密教経典 大日経・理趣経・大日経疏・理趣釈」宮坂宥勝
宮坂氏の著作では「生命の海「空海」―仏教の思想〈9〉」を持っているけれど、これは読まないかな。
◎講談社学術文庫「天皇 天皇の生成および不親政の伝統
天皇 天皇の生成および不親政の伝統」石井良助
天皇制についてなら「王と天皇」「武家と天皇」「天皇と日本の近代〈上〉〈下〉」あたりが関連しそう。
◎講談社学術文庫「荘子 内篇」福永光司
福永光司の「荘子―古代中国の実存主義」は副題に“古代中国の実存主義”とあるように荘子を身近な存在としてビビッドに描いてとても面白い(1964年当時には実存主義が生き生きとしていた)。ただし手元にある「荘子 内篇」は森三樹三郎訳。
◎ちくま学芸文庫「エロティシズムの歴史: 呪われた部分 普遍経済論の試み 第二巻 (ちくま学芸文庫)」ジョルジュ・バタイユ
バタイユといえば栗本慎一郎かな?
◎ちくま学芸文庫「知覚の哲学: ラジオ講演1948年」モーリス・メルロ=ポンティ
メルロ=ポンティの現象学については事典的知識しかなく、いまいちピンと来ていないので多分読まないでしょう。
◎ちくま学芸文庫「ガロワ正伝: 革命家にして数学者」佐々木 力
数学者ガロワの伝記というだけじゃ取り上げないかもしれないけれど、「科学革命の歴史構造〈上〉〈下〉」の佐々木力の文庫オリジナルといえば一読の価値がありそう。
◎白水Uブックス「芸術家列伝3 ― レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ (白水Uブックス1124)」ジョルジョ・ヴァザーリ
全3巻完結。有名どころが登場。

選書では
◎講談社選書メチエ「アッティラ大王とフン族 「神の鞭」と呼ばれた男」エッシャー,K./レベディンスキー,I.
アッティラについてまとまった本を読んでいないのでこれは楽しみ。
◎講談社選書メチエ「仏法僧とは何か 『三宝絵』の思想世界」藤村安芸子
そもそも「三宝絵」という言葉が初めて。内親王という俗人の女性にむけて説話を通して仏教の教えを説いたものだという。エリートの仏教ではない初期日本仏教の受容について是非読んでみたい一冊です。
◎筑摩選書「贈答の日本文化」伊藤幹治
モースの「贈与論」で日本の贈答文化を解く。わかりやすそうだ。
◎筑摩選書「日本語の深層: 〈話者のイマ・ココ〉を生きることば」熊倉千之
日本語の発話の「イマ・ココ」性だそうだ。客観的な記述ではなく常に現在の自分との関わりが出てきてしまうということなんだろうか。ちょっと気になる本だ。
◎新潮選書「形態の生命誌―なぜ生物にカタチがあるのか」長沼 毅
カタチがあるとは、外部と内部があるという意味なのか?これも気になる。
◎角川選書「古墳とはなにか 認知考古学からみる古代」松木武彦
認知考古学?人の心理や認識の仕方をよりどころとして新たに読み解く?どんなもんなんだろう。
◎吉川弘文館歴史文化ライブラリー「日本神話を語ろう: イザナキ・イザナミの物語」中村修也
日本神話については結構読んでいるが、これはどういう方向から読むのか物語として読むのだろうか?
◎吉川弘文館歴史文化ライブラリー「明治維新と豪農:古橋暉兒の生涯」高木俊輔
三河の豪農を通して見た明治維新。

新書では「外邦図」「ガリレオ」、文庫では「ニコライの日記」、選書では「アッティラ王とフン族」が目玉かな。

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